働くのは誰の為
日本の古くからの風習で組織の為に働くことに美学を感じることがあります。
昔で言えば「殿の為」、「天皇の為」、現代では、「会社の為」に一生懸命働くことが良いとされることが非常に多いです。
そうすれば、会社が利益を得ることができ、働く人たちへと還元されると言われます。
それを信じて、本当に「会社の為」と時には自分を犠牲にしてまで働いたりします。
でも、それは本当に疲れます。
だって、その頑張りは結局、他人に対する強制された頑張りだからです。
そもそも、「会社の為」になんか働く必要はありません。
「自分の為」に働いてください。
なぜ、自分の為に働いた方が良いのか
そんな、「自分の為だけに働くなんて、身勝手なことなどできない」と思っている方もいるでしょう。
しかし、自分の為に働くことは、会社の為になるのです。
大手電機メーカーの入社式では、必ず「自分の為に働け!」と新入社員に向けて話します。
「自分の為に精一杯働いてくれ。それが会社の利益になる。会社が無理に君たちを引っ張ることはできない。」と言っています。
なぜ、このようなことが言われるのか、実は実際にアメリカで実験がされて、立証されていたからです。
営業マンにアンケートをとり、回答してもらったところ、「会社の為に頑張る」人より、「自分の為に頑張る」人の方が営業マンとして、能力が高かったのです。
自分の為に頑張っている人は、セールス能力が高く、対人関係を良くする技術に長け、ライバル会社の商品まで良く知っていたのです。
自分の為に頑張る人が、なぜ能力が高いのかといいますと、それは自分の出世や昇給につながると考え、モチベーションを上げて、能力が上がることに努力するためです。
「会社の為に頑張る」人は、頑張ってもすぐには自分の出世や昇給につながらなかったり、自分だけ頑張っても、会社全体の利益が上がらなかったりして、モチベーションが上がらないのです。
当然、会社の為に頑張っているので、自分の能力について、注意が向きません。
その結果、自分の能力を高める努力をせずに、会社の為に頑張ろうとするのです。
そして、自分への利益も上がらず、次第にやる気を無くしてしまいます。
自分の為が一番良い
自分の為に働くことができるようなると、仕事にも熱心に取り組むことができるようになります。
仕事がうまくいけば、自分に対しての評価も上がり、出世や昇給も早く上がります。
逆に手を抜けば、たちまち評価は下がります。
自分の為に、頑張れば頑張るほど、評価もすぐに上がり、自分への利益もすぐに上がります。
会社だって、自分の為であっても、会社の利益が上がるのであれば、もちろん喜ばしいことです。
だから、会社の為に働く必要なんてないのです。
結局のところ、会社が欲しいのは利益です。
この利益を上げるために、より良い手段が「自分の為に頑張る」ことなのです。
決して、悪いことではありません。
むしろ、良いことしかありません。
でも、自分の為に頑張る手段が、他人の成果を横取りすることに行くことだけは絶対にしてはいけません。
これでは、会社の利益が上がることはなく、社内の雰囲気も悪くなります。
それに、バレた時は、自分の評価が下がるどころかマイナスになります。
会社の利益のつながるように自分の為に頑張ってください。