「ガマン」をすることについて
あなたは「ガマン」と言う言葉をイメージした時にどう感じますか?
ポジティブな言葉に感じますか?
それともネガティブな言葉に感じますか?
私も前はネガティブな言葉に感じていました。
いろんなところて、「ガマンなんてしなくていいんだよ。」とか、「ガマンすると体に悪いよ。」なんて言われています。
やはり「ガマン」はネガティブな言葉で、「ガマン」をすることは良くないのでしょうか?
確かにガマンをすると辛いことが多いのは間違いありません。
例えば、「お腹すいた〜、でも太るからガマン!」や「ゲームしたい!けど、宿題終わらせたいからガマン!」などやはり辛いですね。
人間関係においても、「本当は今日は疲れているから帰りたいけど、みんな乗り気だからガマンして一緒に夜ご飯行くか〜。」などやはり辛い。
ガマンは辛いだけなのでしょうか。
辛いと分かっていてもガマンをしてしまうあなた。
ガマンをしないで楽しく生きている人をみると、うらやましくてたまらなくなります。
「私だって、ガマンしたくないのに!どうしてもしてしまう!」と悩んでいるあなた。
そんなあなたにこれから話を聞いてほしいと思いっています。
ガマンをすることは悪いことのか?
ガマンをしないと楽しくなるし、気持ちも楽です。
ガマンを全くしない方が良いと思いますか?
私は思いません。
その理由を今から話します。
先ほどの例にもありました、「お腹すいた〜、でも太るからガマン!」のとき、ここでガマンをしなければ当然好きなものを好きなだけ食べることになります。
そうなると、どうなりますか?
いずれは、肥満や高血圧になったり、さらに進行すると糖尿病、肝硬変など生活習慣病にかかってしまいます。
ガマンをしないということはこうゆうことです。
つらいのは分かるけど、自分の未来のことを考えて気持ちを抑えているのです。
ガマンをしないで行動できるのは、ある意味才能と言えるのかもしれませんが、「言い換えると自分の気持ちを抑えることができない」ともなります。
ガマンをすることができるということは、まぎれもなく「自分の気持ちを抑えることができる」という才能を持っているのです。
色々なことをガマンしてしまい悩んでいるあなたは「自分の気持ちを抑えて、したくないことまでできる」素晴らしい才能の持ち主なんです。
その才能を持っていることに悩まないでください。
むしろ「え!?私ってすごい才能の持ち主だっだの!?」と気づいてください。
ガマンをするということは、「自分の未来を予測して、気持ちを投資をしている」のだと考えてください。
「お腹すいた〜、でも太るからガマン!」は将来太らない健康的な体を維持するための投資です。
「ゲームしたい!けど、宿題終わらせたいからガマン!」は勉強することで自分の学習能力を向上させ、いろんなことを考えて行動し、実現できる自分になるための投資です。
「本当は今日は疲れているから帰りたいけど、みんな乗り気だからガマンして一緒に夜ご飯行くか〜。」だって、これからもこの人たちと良い関係を築くための投資です。
全て自分のより良い未来をつかむための投資をしているのです。
ガマンばかりしている自分を嫌いにならないでください。
ガマンをしているあなたは「より良い未来のために努力」しているのです。
そんな自分を受け入れてあげてください。
こんな実験があります。
マシュマロテストと言う、心理学でかなり有名な実験です。
これは、スタンフォード大の心理学者ミシェル・ワルタが行った、「満足をガマンできる能力」についての検証です。
子供に以下のようなことを言って、どのように行動するか調べる実験です。
マシュマロを机の上に置きます。
そして、こう言います。
「このマシュマロを15分間我慢すれば、より多くのマシュマロが食べれます。」
その後、マシュマロと子供だけを部屋に残し、15分以内に子供がマシュマロを食べるかどうかを調べました。
その結果、半数の子供は15分間マシュマロを食べずに待っていることができました。
そうです、ガマンをできるのは半分くらいだったのです。
「えっ、この実験はガマンできる人は世の中の半分はいるので、ガマンをしている自分に悩んでいるのも世の中の半分はいるってこと?」と思ったあなた。
焦らないでください、この実験で言いたいことはまだあります。
実はこの実験には続きがあります。
実験終了後16年を経過した後に、この実験に参加していた子供たちを集めてさらに実験をしたのです。
16年も待つなんてすごいですよね。
しかも、実験に参加した子供をしっかりと記録して、集めることができるなんて驚きです。
最初の実験当時の子供達の平均年齢は4歳です。
2回目の実験の時は平均20歳になります。
そして、この20歳になった当時子供であった人たちに、学習能力試験などを行いました。
その結果、なんと子供の時、マシュマロを食べずに我慢した人たちは、マシュマロを食べた人たちよりあらゆる能力が上だったのです!
学習能力、人間関係、計画性、行動力などの能力が優れていました。
ガマンは自分の未来をより良くするために必要な能力なのです。
これが科学的に証明されたのです。
つまり、ガマンすることは結果的に良いことなのです。
「ガマンができる私はすごいんだ!そう思っていいんだ!」と自分を認めてあげてください。
ガマンしている自分に悩まない
どうですか?少しはガマンばかりをしている自分が嫌になる気持ちが軽くなりませんか?
だって、ガマンしてもいいんですから。
ガマンしているあなたはすごい人なんですから。
ガマンしていることに悩まないでください。
実はガマンしていることが辛いと思う原因が、そのガマンを「悩み」としてとらえているからです。
「悩み」むことなんてありません、ガマンは自分への自己投資なんですから。
でも、ガマンしている全てのことが良いことではありまん。
当然、「ガマンしなくていい」ことだってあります。
「でも、それって、どうやって区別するの?」と思ってしまうならこう考えてください。
「ガマンとは未来の自分を良くするためにするもの。」です。
つまり、「未来の自分にとって、良くならなことにはガマンする必要がない」のです。
例えばいつも、自分の仕事をサボりたいから、一方的にあなたにその仕事を押し付ける相手がいるとします。
その相手のことを考えて、「今後、この人を助けても私に良いことはないな。」と判断したなら、ガマンしなくていいんです。
あくまでガマンを自分への自己投資なのですから。
あなたはガマンができるという「自分の気持ちを抑えることができる」優れた才能の持ち主です。
そんなあなたがサボりたいだけで仕事を押し付けてくるような「自分の気持ちも抑えることができない」人のより劣っているわけがありません。
自信をもってキッパリと「自分で仕事したら!」と言ってやりなさい。
これで「ガマンをしている自分に悩む」こともおさらばです。
ベストセラーになった「道は開ける」というD・カーネギーが書いた本があります。
この本の「平和と幸福をもたらす精神状態を養う方法」が書かれた章の中の一説に以下のようなんことが書かれています。
今日だけは、魂の訓練のために三つのことをしよう。だれかに親切をほどこし、気づかれないようにしよう。ウィリアム・ジェームズが教えているように、修養のために少なくとも二つは自分のしたくないことをしよう。
引用:創元社「道は開ける」D・カーネギー著
これは、ガマンして一日二つ以上のしたくないことをすると平和と幸福をもたらすことができると言っています。
ガマンは自分の平和と幸福につながるのです。
最後にこれだけ、覚えておいてください。
- ガマンはしてもいいんです。
- ガマンをしている自分に悩まないでください。
- ガマンができるあなたは優れた才能の持ち主です。
- ガマンするときは「未来の自分にとって良いことか」を考えてください。
- ガマンしないでいいときは自信をもってハッキリと断ってください。
これであなたは辛い気持ちとサヨナラできます。