お金は大事だけど
突然ですがお金は大事ですよね!
なぜって?
生活するため、自分の欲しいものを買うため、家族を養うため必要になります。
当たり前すぎて考えたりしませんよね。
お金は大事ですが、失うことに「不安」を感じ、「ケチ」になってしまう人もいます。
確かにお金が無くなると不安になるのは、人として当然の心理だと思います。
私だって不安になります。
しかし、不安になるにしても必要以上に不安になり、「ケチになり過ぎる」とお金があっても、こころが「ケチ」になってしまうことがあります。
「お金が無くなるなんて耐えられない!」
と常にこころに不安を感じているあなたに、話していきたいと思います。
お金は使うためにある
これも当たり前ですが、お金は使うためにあります。
分かっていますが、やはり使うとなくなることに不安を感じてします。
そこには「将来の不安の為に貯めておかなければならない気持ち」があるからだと思います。
「将来何があるか分からないじゃないか!もし、働けなくなったらどうするんだ!」と考えてしまうのも、いたって普通のことです。
その為、将来の為にお金を貯めておくのは必要なことですし、こころの不安もそのおかげで無くなっていきます。
大事なのはこのお金を貯めることに過剰にならないことです。
過剰になると、どうしても「ケチ」になります。
この「ケチ」が行き過ぎると不安になるだけでなく、あなたの体まで不調になってしまうからです。
「ケチ」が原因で若くして寿命がなくなる寸前にまでなった人が、「ケチ」を克服して長寿になった人がいます。
あなたは「ロック・フェラー」という人物をご存知ですか?
そうあの慈善事業をいくつも設立した「ロック・フェラー財団」の創設者であり、石油王と呼ばれた人物です。
実はこのロック・フェラー、「めちゃめちゃケチ」な人物だったのです。
「えっ、慈善事業をいくつも設立した人がケチだったの!?」と思いますよね。
そうなんです。
「超」がつくくらい「ケチ」だったのです。
若いころの彼はお金への執着心が強かったのです。
三十三歳にして、百万ドルの蓄積を持ち、四十三歳で世界最大の石油会社であるスタンダード石油会社を打ち立てていました。
そんな彼ですがそれでもお金への執着が止まりませんでした。
そして、五十三歳になった彼はまわりから「まるでミイラみたい。」と言われるくらい体が衰弱していました。
お金が十分にあり、なんでも買えるし、食べれるにも関わらず。
なぜかって?
彼は原因不明の消化不良性疾患になっていたのです。
こんなエピソードがあります。
ある日、彼の会社で百五十ドルの損益にかかわる商談が行われていました。
その商談の最中、彼は心配で事務所中を歩き回っていたそうです。
そして、「百五十ドルを損しました。」と連絡が入ると彼は落ち込み家に帰って寝込んでしまったのです。
この時、彼の会社は年間五十万ドル以上の大きな取引をしているのもかかわらずです。
正直な話、百五十ドル損しても会社は全くと言っていいほど、打撃を受けない状況でした。
でも、彼にとっては帰って床についてしまうくらいショックな出来事だったのです。
ロック・フェラーという人物は莫大な財産を手にしているのに、常に不安を感じていたのです。
「いつ財産がなくなるか分からない。」、「まわりの人を信用してはならない。」と。
そして、ついに不眠、消化不良、体調不良が限界に達し、医者から「このままでは長くない。引退するか、死ぬか二つに一つだ」と言われてしまったのです。
彼は決断しました。引退することを。
そこから彼は健康を取り戻すことに努力をし始めました。
まずは、悩みを避けること、くつろぐこと、食事に気を付けることにしました。
そして、彼は気づいたのです。
「自分は他人について全く関心がなかった」ことに。
そこからは、他人について考えるようになったのです。
初めて、「お金をどうやって儲けることができるか」から、「お金をどう使ったら人は幸福になるか」を考えるようになりました。
その後は、自分の持っている莫大な財産を他人に与え始めるようになりました。
そして、ロック・フェラー財団を設立し、いつしか世界を救う存在になっていきました。
そうなると、体はみるみると健康を取り戻し、こころの不安も嘘のように無くなっていきました。
晩年、スタンダード会社が独占禁止法違反で敗訴し、莫大な損失を受けた時もロック・フェラーは一切悩むことなく、軽く笑い飛ばし、いつものように眠りについたそうです。
そんな彼は、九十三歳まで長生きできたのです。
五十三歳で死ぬ寸前までいった彼がです。
どうですか?
お金があるだけではあなたを幸せにしてくれないことが、理解できたのではないでしょうか。
「ケチ」から「誠実」へ
お金を使うことも自分への大事な投資となります。
使うことでこころが豊かになり、不安を解消できるからです。
なので、「ケチ」を卒業しませんか?
「でも、使い過ぎてお金なくなったらどうするの?」と考えてしまいますよね。
そんな時は、そのお金の使い道を一度考えて、「誠実」なことに使うのであれば良いでしょう。
貯金だって、「自分や家族が健康を保てるくらいの蓄え」をある程度決めておき、それ以上のお金は使っても良いと考えればいいんです。
上限はないかもしれませんが、下限はあります。
その下限を「貯金の目標値」にすればいいんです。
それに今は「生活保障の保険」や「国からの生活保障の制度」だってあるんですから。
まずは自分が成長できることにお金を使い、まだ余裕があれば他人がしあわせになることにお金を使っていきましょう。
お金は「他人の為に使った時が一番幸福度が高くなる」という心理学の実験結果があるくらいです。
「お金に対する不安を無くしなさい!」とは言いません。
ただ、「ケチになり過ぎるとあなた自身のこころや体が不調になる」ことだけは忘れないでください。
他人の為に使っても自分はしあわせになり、自分の為に使っても自分はしあわせになります。
「お金が使うこと全てが自分のしあわせにつながっている」ことになります。