無理な要求をされたときは
仕事で上司や部下から無理な要求をされたら、あなたはどうしてますか?
一言「無理です!」と断ったり、「自分の仕事でしょ!」と簡単にあしらって、その結果、周りから「扱いずらいやつ」とか、「冷たい人」と思われたりしていませんか?
それとも、「分かりました、何とかやってみましょう・・・。」と自分を犠牲にして、無理だと分かっているのに引き受けたりしていませんか?
どちらを選択しても、あなたはつらい気持ちになってしまいませんか?
そんな悩みをもつあなたに伝えることができれば、この話する意味が十分にあると私は思います。
もし、少しで続きを読みたい気持ちがあるのなら、ご一緒に話を進めていきましょう。
まず、無理なものは無理です。
これが、原則です。
引き受ける必要はまったくありません。
ここからが問題です。
どうやって、「相手の要求を断りつつ、自分の印象も良くできるのか」です。
そんなうまい話なんてないと思いますか?
あります。
その答えこそが、「一緒に悩んであげる」です。
解決できなくても良い
一緒に悩んであげても、「解決しないので相手は納得しないのでは?」と思ってしまうでしょう。
確かにそこは否定できません。
納得はしないかもしれません。
しかし、自分の印象が悪くなるかどうかはに限っては、別の話です。
例えば、あなたがこんな要求をした時、どのように言われたら少しは気持ちが落ち着きますか?
「プロジェクトを進めているのですが、大きな問題が見つかりました。この問題がどうしても解決できません。助けてください!」
この要求を受けた相手から、以下のどちら方が言われて気が楽ですか?
- 「この問題を解決するのも担当のあなたの仕事です。もう一度しっかり考えてみてください。」
- 「確かに、この問題は難しいね。私もこの問題を解決するのは難しい。しかし、私も良いアイデアはないか考えてみます。だから、あなたも、もう一度考えてみてもらえませんか。」
前者は、なんだか突き放された感じがしますね。
後者は、寄り添ってもらった感じがして、少し気持ちが落ち着きませんか?
ここで、共通点はどちらも要求を解決していません。
でも、明らかに後者の方が、相手への印象が良いはずです。
それは、なぜか。
そう、「一緒に悩んであげる」を実行したからです。
人は聞いてもらい、共感してもらっただけで少し安心します。
その心理を有効に使うことで、あなたは誰も傷つけずに、要求を断ることができるようになったのです。
寄り添う気持ちをもつ
どうしても、ハッキリ断ることしかできない時だってあります。
明らかに無理難題の時は、とても急でいそがないといけないけど自分も別の案件があるときなどがそうです。
そんな時は、自信をもってハッキリと断ってください。
でもその後のケアが大事です。
断った相手の話をしっかりと聞いてあげてください。
そして、「あなたの悩みは、私の悩みでもありますよ!」と言わんばかりに相手も励ましてください。
このように一緒に悩んでみると、相手はあなたのことを親切な人と思ってくれるようになります。
親切な人は好かれます。
逆に、突き放したり、相手の話を受け入れない人は嫌われます。
自分のありのままを受け入れられずに、嫌われるのは仕方のないとこですが、あえて嫌われたい人はほとんどいないと思います。
それなら、親切な人になれるようにしてませんか。
実はこんな実験がありました。
ミシガン大学のデビッド・パス教授が92組の夫婦を対象に調査しました。
「結婚を決めた一番の理由は何か?」
その結果、最も決定的な理由になったのが、「親切心」だったのです。
結婚する理由にもなるこの「親切心」は人に好かれる一番の理由とも言えます。
もうこれで、あなたの悩みは解決です。
断らなければいけない時は、「一緒に悩んであげる」を実行すると、親切な人になり、周りからも好かれる存在になれます。