「助けて」を求めるには勇気がいる
皆さん、街中などで、困ってそうな人がいても、直接お願いされなければ助けないのがほとんどだと思います。
それは、みんな頭の中では、「本当に困っているなら、自分から助けを求めてくるだろう」と思い込んでいるからです。
しかし、困っている人は、困っていてもすぐに助けを求めるかというと、そうではありません。
助けを求めるには、少しの勇気が必要なので、簡単には助けを求めることができないのです。
考え方のすれ違い
カナダの大学で実際に、助ける側と助けられる側の意識調査の実験が行われました。
大学の講座のアドバイザー35名とティーチング・アシスタント91名に集まってもらい、学生が勉強や生活に困った時に相談に乗ってもらうようにお願いします。
そこで、学期中にどれくらいの学生が自分のところに相談にくると思うか予想してもらったところ、アドバイザーの人は12.6人の学生が相談に来ると予想し、ティーチング・アシスタントの人は17.8人の学生が相談に来ると予想しました。
学期の終わりに実際に相談に来た学生の数を聞いてみると、アドバイザーには7.6人、ティーチング・アシスタントには14.7人の相談がきました。
どちらも、予想した人数よりも、少ない結果となりました。
これは、助ける側の人は、助けてもらう人が助けを求めにくと思う気持ちがあることを過少評価していることになります。
人は、かなり切迫してこないと「助けて」とお願いできなくなっており、あまり困っていない状態では助けを求めにくいのです。
積極的に助けよう
このように、街中で困ってそうな人がいて、その人が助けを求めていなくても、それは困っているのは間違えありません。
ですから、そんな人を見つけたら、「大丈夫ですか」や「何か困っていることはありますか」などと声をかけてあげてください。
おそらくその人は、とても感謝してくれるでしょう。
困った人を助けるのは、自分にとっても気持ちの良いことです。
ましてや、相手に感謝されることでさらに自分に充実感が得られること間違いなしです。
どんどん、助けていきましょう。