昇進前は評価が高かったのに!症候群
今日は会社員の話です。
働いていると必ず訪れる選択肢、昇進したいのか、昇進したくないのか。
これは、必ず訪れます。
あなたはご存知ですか?
日本人の会社員の何%が管理職になりたいのか。
下記のサイトで、なんと19.8%の人しか管理職になりたいと思っていません。
これは、多いと思いますか?それとも少ないと思いますか?
「管理職になりたい」と答えた日本人の割合は19.8%と、18の国や地域を対象に行われた調査で最下位でした(パーソル総合研究所 「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」)。
「管理職になりたくない」77% 負担をどう減らす?改革の現場に密着 | NHK
日本は何と最下位でした。
この19.8%の方たちは、昇進を目指して、日々努力していることでしょう。
「なんて、向上心のある方たちなのでしょう!」
しかし、そんな人たちの中には、やっと念願の昇進ができて、より精力的に仕事をしていくのですが、なぜか評価が上がらなくなってしまうことがあります。
実はこれ良くある話で、能力の高い人が昇進後、思ったほど成果が出せずに終わってしまうのです。
私はこれを、「昇進前は評価が高かったのに!症候群」と呼んでいます。
今までより頑張っているのに評価されない
この症候群にかかっている人の多くはこう考えます。
「一体何が悪いんだ!」
「私はこれまで同じように努力し、それ以上に仕事に打ち込んでいるのに!」
特にこれは、係員からグループをまとめるリーダーやその上の係長クラスになると多いです。
なにが悪いのは、それは「これまでと同じように努力」していることです。
昇進するとこれまで、していなかったことで、評価されるようになるからです。
昇進すると何が変わりますか?
そう、部下が付くようになります。
あなたは、その部下が成果を上げ、そして自分の受け持つグループ全体の成果が上げることで評価されるようになります。
昇進前は自分だけの努力で、自分の成果を上げるだけで評価されます。
そして、その評価が認められて、昇進するわけです。
でも、昇進したら自分の成果だけを上げても評価されなくなります。
そこで、壁に当たる人は悩んでしまうのです。
おそらく、昇進したときに人事、もしくは昇進を推薦してくれた上司、はたまた、昇進前や直後に行われる教育で必ず言われます。
「これからは、部下の教育や管理を行い、コミュニケーションをとり、全体で成果を上げる仕事をしてください。」と。
なぜなら、昇進をしたということは、次の昇進を狙うことができるスタートラインに立ったことになるからです。
もうあなたは、自分のことだけを考える係員ではなくなってしまったのです。
昇進すればするほど、部下の数は増え、管理する範囲も増えていきます。
そこでも成果が上げられるように、「人をまとめていく力」をつけていかなければいけないからです。
そこに気づかないでいると、いつまでたっても、自分の成果ばかりを上げようとして、自分のグループをまとめることに注意がいかないでいます。
評価があがらずに悩んでいるあなた、「今までと同じことをしてもダメです!」評価が上がらないなら違う努力をしてください。
今の自分に必要なものとは
新しいステージに立ったのならば、その時点で「今の自分に必要なものは何か?」と考える習慣が必要です。
まず第一に先ほども言いましたが、「人をまとめていく力」をつけていく必要があります。
そのためには、部下の話を聞くことのできる、コミュニケーション能力をつけること、仕事がスムーズに進むように教育ができるようになること、全体の進捗管理ができる管理能力をつけること・・・・などなど、いっぱいあります。
そして、これが一番大事かもしれません。
「自分ができることは、部下も同じようにできる。」と決して思わないことです。
なぜなら、あなたは能力が高いから昇進したのです。
他の人ではできないことができるから、昇進したのです。
「なんで、こんなことができないんだ!」と思わないことです。
もし部下があなたと同じようにできたのなら、すぐに昇進してあなたと対等の立場になっているはずです。
それに、最初に言いましたが、昇進を望んでいる人はたったの19.8%しかいません。
つまり、あなたと同じように努力して昇進しようと思っている人は5人に1人しかいません。
そう思えば、「自分と同じようにできる人はそんなにいない。」と気づくことができるのではないでしょうか。
このように、昇進後の壁にぶつかっている人はぜひ一度考えてみてください。
「今までと同じでようにしていたのでは評価は上がらない!」
「今自分に必要なのは何か?」
「どのように考え方を変える必要があるのか?」
考えても分からない場合は、相談したってかまいません。
そこで、自分が納得できる変化を得ることができればいいんです。
そして、今までの自分とは違う自分を目指してください。
そうすれば、壁はいつのまにか勝手に崩れています。
昇進したあなたは、「今までの自分とは違う、違うんです!」。