この心理に気づいてしまった!
よく会議を行うと頻繁に遅刻をする人がどこにでもいます。
そして、遅刻したにもかかわらず、謝罪もなく何事もないように席に座ったりします。
でも、そんな人に限って、自分が会議の主催者の時に、他の人が遅刻をすると明らかに不機嫌な顔をしたり、舌打ちや睨んだりしてきませんか。
そんなことされた日には、「おい、おい、おい!、お前いつも遅刻してるだろうが!」と頭の中では思い浮かべるが、遅刻したことに変わりなので、申し訳なさそうに座りますよね。
そんな状況を、私も第3者の立場で見ることがありますが、見ているだけでモヤモヤしていました。
明らかに、頻繁に遅刻する人は自分のことを棚に上げて行動しています。
「なんで、人は自分のしたことに甘く、他の人がしたことに対して厳しいのか?」とよく考えることがありました。
そんな時、ある言葉を知ることでこのモヤモヤがはれました。
それは、「外部誘因バイアス」です!
「外部誘因バイアス」ってなに?
いきなり、こんな言葉を言われても、よくわかりませんよね。
外部誘因バイアスとは以下のような心理です。
外部誘因バイアスとは、自分の言動ややることの動機は純粋なものである一方で、他の人の行動や動機は不純であると思いがち、という傾向のことです。
外部誘因バイアスとは?自分に甘く他人に厳しいことを認識する - 人事担当者のためのミツカリ公式ブログ (mitsucari.com)
つまり、自分のことは正当化し、他の人のことは否定する傾向のことです。
先ほどの会議の話では、自分が会議に遅れた場合、「忙しくて、会議に間に合うような時間がなかった。」と自分を正当化する都合のよい考えになり、他の人が会議に遅れた場合、「会議に遅れるなんてなんて奴だ、忙しくたって会議に間に合うくらいの時間はあるだろう。」と否定する考えになります。
このように、人は結局、大なり小なり、「外部誘因バイアス」を持っています。
別に遅刻を頻繁にするような人だけが持っている心理ではありません。
そう思うと「何だ、みんな同じようなことをしているんだ。」と割り切ることができて、気持ちがスッキリしました。
「みんな持っている心理なので、あまり気にする必要ないんだな。」と考えることが、できるようになりました。
この言葉を知り、覚えただけで同じような光景に出くわしても、客観的にその様子を観察することができ、「あ、外部誘因バイアス発動!」と冷静に判断できるようになりました。
外部誘因バイアスを抑える方法
みんなが持っている心理とは言え、あからさまにこの外部誘因バイアスが起こるのは考えものです。
明らかに、周りの反感を買ってしまいます。
それに、全員が同じような行動をしているわけでもありません。
あなたなら、この心理を抑えるために何をしますか?
答えは、「思ったことをいきなり、話したり、行動しない」ことです。
相手の行動にイラっとしても、一呼吸おいてください。
そして、相手の立場になって考えてみてください。
できる限り、良い方向で。
先ほどの会議に遅れた状況を思い出してください。
遅れた人をみて、「きっと、この人は上司の呼び止められて、会議に行こうにも行けなかったんだ。」と自分の中で想像すれば、おのずと穏やかな対応ができるようになります。
別にそれが、現実とは違ったって、全くも問題ありません。
「自分の気持ちさえ穏やかにできれば真実なんてどうでもよいのです。」
どうですが、これであなたも相手にモヤモヤしなくなったのではありませんか。
この小さな気づきが、大きな心のゆとりをもたらしてくれます。
相手が自分を棚に上げるような言動をしている状況になったら、「あ~、また外部誘因バイアスか!」と客観的に見てあげてください。