ストレスに強くなるためには自分の考え方を知ること
仕事、子育て、友達付き合い、いろいろなことで人と接することがあります。
そこで、人と接すると発生する悩みの一つが「ストレス」です。
この「ストレス」は、自分の感情から連動して溜まっていきます。
例えば、「あ~、もう!子供が言うことを聞かずにイライラする!」とか、「あいつ、全然こっちの意見を聞いてくれない!」など、そこであらわれる負の感情からストレスを感じるようになります。
よく言われるのが、「ストレスを発散するように運動しよう!」、「人の意見なんて気にしない!」、「嫌なことはハッキリ嫌と伝えよう!」などですが、これを行動に起こすことが難しいことだってあります。
「内気な性格」、「人と話すことが怖い」、「嫌われるのが怖い」などの思いが、ストレスに打ち勝つ行動をする妨げになることが多々あります。
ほとんどの人が同じような状況を体験していると思います。
「じゃあ、行動しないとストレスが溜まる一方ではないか!」と思ってしまうでしょう。
そんなことありません。
行動しなくても、ストレスを軽減することは可能です。
「えっ、どうやってするの?」と思ってくれたあなたは、この続きを読んでいただきたいと思います。
では、どおやって軽減するのか。
それは、「自分の考え方を知る」ことだけでも、ストレスは軽減します。
ストレスを感じる原因は感情から
先ほど話しまし通り、「ストレス」は自分の感情から連動して溜まっていくことが多いのです。
では、この感情はどのようにしてあらわれるのか、そこに焦点を当てることが今回のポイントです。
あなたは、どんな時に感情があらわれますか?
例えば、「子供が言うこと聞かないから、イライラする!」、「上司から褒められたからうれしい!」、「友人から連絡がこないから不安になった。」など、様々な状況が考えられます。
この、「イライラ」、「うれしい」、「不安」はどこから、表れていますか?
良く文を見てみてください。
感情の前にある「子供が言うことを聞かないから」、「上司から褒められたから」、「ともだちから連絡がこないから」、と全て「~から」につながる自分の考え方から表れています。
実はこの考え方があなたの感情を左右しています。
無意識に考えていることもあれば、意識的に考えていることもあります。
多くの場合、負の感情は無意識の考えから表れています。
実はこの考え方は心理学的に「イラショナルビリーフ」と「ラショナルビリーフ」の2種類分けられます。
「イラショナルビリーフ??」、「ラショナルビリーフ??」
いきなり、こんな単語言われても分かりませんよね。
それでは、これから解説していきます。
イラショナルビリーフとは?
「イラショナルビリーフ」は自分の固まった考え方で思い込み、悪い方に非現実的に想像してしまうことです。
よく無意識にこの考えに誘導されていています。
まるで、痛みが感じられるほど固まった肩こりのような症状が自分の考え方にあらわれています。
ラショナルビリーフとは?
「ラショナルビリーフ」は全くの逆で、自分の考えを柔軟にして、より現実的で前向きな想像をすることです。
肩がこる前に対処するストレッチみたいなものです。
(無理やり肩こりにつなげたけど、ちょっと違うかな・・・。)
下記の論文ではこのように表現されています。
ビリーフには、ラショナルなものとイラショナルなものがあり、その特徴と種類は、対照的である。ラショナル・ビリーフの 4 つの特徴は、①柔軟性があり、②論理性があり、③現実に合っており、④健康な目標や目的を達成するのに役に立つ。それに対して、イラショナル・ビリーフは、①頑固で絶対主義的であり、②非論理的であり、③現実と一致せず、④健康な目標や目的の達成を妨げる。また、ラショナル・ビリーフの 4 種類は、①「~にこしたことはない」主義・願望志向、②反破滅志向・反悲観的志向、③欲求不満高耐性、④受容、である。それに対して、イラショナル・ビリーフは、①「ねばならぬ」主義、②破滅志向・悲観的志向、③欲求不満低耐性、④非難・卑下、である。
引用:文学研究科教育学専攻博士前期課程修了 遠 藤 可 奈 著作「イラショナル・ビリーフと体験過程尊重の態度との関連について」
https://www.soka.ac.jp/files/ja/20170429_210903.pdf
つまり、ストレスを感じている時は、考え方が「イラショナルビリーフ」になっています。
代表的な考え方として以下のようなことがあります。
- 「~しなければならない!」=こうあるべきと固まった考え
- 「きっと悪いことが起きる!」=なんでも悪いように考える
- 「自分なんて、できない!」=自分を過小評価する
- 「いつも、こうだ!」=毎回ではないのに、1回おこると全てこうだと決めつける
などです。
これを読んで、「あっ、私この考え方してる!」と気づいたあなた。
もう、ストレスを軽減することができるようになっています。
本当です。
自分を知るだけでストレスに強くなる
これまで、この話を読んでいて何となく気づいていませんか?
感情は自分の意志に関係なく表れると思われがちですが、実は自分の考え方から表れています。
感情が自分の考え方から表れるのであれば、今の自分の考え方を客観的に理解することで感情をコントロールすることができます。
イライラしている時、「あっ、今イラショナルビリーフ=悪い考えになってる」と気づけば一旦冷静になることができます。
今まで無意識に考えていたことに意識をもっていき、意識的に考えることができているので客観的になります。
客観的になれば、感情もコントロールできるようになります。
感情的にならなければ、ストレスを感じることも軽減することができます。
そう、「ただ自分の考えかたを知る」だけで、ストレスは軽減します。
無理して、行動する必要なんてありません。
これであなたも、「これくらいなら私でも、できるかも!」と思えるようになりませんか?
そう思ったのであれば、ぜひ試してみてください。
自分の考え方を知る方法ととして、他社から客観的な意見を聞くとも有効です。
そこで、必要なのは仕事以外の人脈を広げることです。
すると、ストレスに強くなるだけでなく、自分の視野も広がります。
この内容について、詳しく説明した記事がこちらになります。
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