声色で性格を印象付ける
声は人それぞれ異なります。
この声の質で相手に与える印象が異なります。
例えば、好きなアーティストの歌があると思いますが、その歌を別のアーティストが歌うことで印象が全然変わることがあると思います。
また、アニメでも、動画がおなじでも声優が異なると同じセリフであっても、印象が変わります。
そのため製作者側は作者の意図がしっかりと伝わる声優を探し、その物語をイメージ通りに伝えようとします。
そうなると、明るい性格の主人公にはこの声優、悪役にはこの声優とある程度、声優が決まってくるのはこのためです。
声色による印象
人が声色から受ける印象について、アディントンという研究者が調査を行いました。
男女2人ずつが9種類の声色特徴を使い分けて話し、聞き手が相手に抱いた印象を調べる調査です。
その結果以下の傾向が分かりました。
- 音程の高い男性の声:優しくて美的に見える
- 音程の高い女性の声:明るく外向的
- ハッキリした男性の声:生き生きとしていて傲慢
- ハッキリした女性の声:活発だがユーモアがない
- 緊張した男性の声:年長者で頑固
- 緊張した女性の声:若くて感情が表に出ている
この調査結果の面白いところは、男性と女性で同じ声色でも印象が変わるところです。
緊張した声なんかは、年齢層まで真逆になります。
これは、不思議ですね。
このように声色で相手に与える印象が変わってくるのです。
ただ一つだけ、男女共通で印象が同じだった声色があります。
それは、鼻声の人です。
鼻声は男女共通して良い印象を持ってもらえることができませんでした。
しかし、この声色は唇や声帯の形で決まるので、生まれ持った性質を変えることができません。
では、声色による相手への印象付けも、生まれた時に決まってしまうのでしょうか。
もしそうであれば、少し嫌ですよね。
印象付けるのは声色だけではない
大丈夫です。安心してください。
相手の印象が声色だけで決まるわけがありません。
話す時は声色以外にも、重要な部分があります。
それは、アクセントと口調です。
これは、これまで生きていた自分の環境や性格、感じ方で変わってくるものなのでいくらでも変わることができます。
例えば、「この前、コケて膝をすりむいちゃった、ホントに最悪。その時に人が助けに来てくれて、絆創膏をもらったんだけどね。」、「この前、コケて膝をすりむいちゃった。でもね、その時に人が助けに来てくれて、絆創膏をもらったんだよね。なんか人の優しさを感じちゃた。」という話があればどうでしょう印象は違いませんか。
このように、前者であればネガティブ感情が強い人の印象が付きますが、後者であればポジティブ感情が強い人の印象が付きますよね。
声色だけで全てが決まらないことがもう理解できたと思います。
口調やアクセントだけではありません、話すスピードでも印象は変わります。
早く話す人はせっかちな印象が付きやすく、ゆっくり話す人はおっとりした印象が付きやすくなります。
このように、声色で印象が変わりますが、口調やアクセント、話すスピードを意識して話すことで声色で生じるデメリットを補うことができます。
声をうまく使いこなして、相手の良い印象を与え、良好な人間関係を築いていきましょう。