まさに先手必勝!!
「先手必勝!!」
この言葉、よく聞きますよね。
特に、スポーツをする時や勝負の世界では良く使われます。
でも、この「先手必勝」はあなたの普段の生活でも有利に働きます。
例えば、子供が遊んでいる時に、「いつまで遊んでいるの?」と質問を投げかけた後、追加で子供に向かって「5時までね」と言えば、子供はしぶしぶと言うことを聞いてくれます。
これが、子供が答えるまで待って、子供から「6時まで遊びたい!」と言われてしまうと、自分の予定があるけど、その「6時」と提示された条件に対して、あなたは答えなければならなくなります。
本当は「5時」までに遊びをやめてほしいのに言いづらなることもありますが、「ダメ、5時まで!」と言ってしまうと子供の反感を買うことになります。
仕事の時でも、上司から「この仕事お願い。」と言われた時に、「いつまでですか?」と上司に聞いてしまうと、上司から「今日の5時までね。」なんていわれて、自分の仕事の都合を無視された期日を言われることも度々です。
そんな時は、「いつまでですか?」と聞かずに、「今日中に仕上げないといけない仕事があるので、明日中で良いですか?」と聞いてしまえば、相手も考えてくれます。
そして、うまくいけばそのまま明日中の期日でOKをもらえることがあります。
少なくても「今日の5時」と言われる確率は大分下がります。
これぞ、まさに「先手必勝!」。
先手を取ったあなたが有利になります。
先手を取るとお互いがハッピーになる
先手を取る理由ですが、交渉を有利に進めるだけではありません。
それは、先手を取るときに自分ができる限界から少し余裕を持った条件を提示することです。
相手はその提示した条件をのめば、かなりラッキーですが、相手がもう少し厳しい条件をしてきたとしても、その条件が自分にとって無理なく実施可能な範囲に収まる可能性が高くなり、相手の条件を譲ってあげたと思われるため、相手も良い気分になります。
例えば先ほどに仕事の期日について話ですが、上司から「この仕事お願い。」と言われた時に、本当は今日の5時くらいまでにできますがあえて、「今日中に仕上げないといけない仕事があるので、明日中で良いですか?」と聞きます。
すると上司は、「ちょっと遅いな。もう少し早くしてほしいな」と思い、「明日の午前中にできないかな?」と交渉してきます。
そうなれば、こっちのもんです。
あなたは「分かりました。明日の午前中に仕上げるように頑張ります。」と言えば、上司は自分の意見を聞いてくれたと思い、上機嫌です。
あなたも、自分の意見をはじめに言っているので、時間に余裕もできますが何より、ある程度自分の意見を通したことになるので、自分の意志で仕事を引き受けた気分になります。
言われたまま、仕事や期日を守らなければならないあの嫌な気持ちになることが無くなります。
これで、お互いハッピーです。
これであなたも交渉上手
「ほんとに先手必勝は有効なの?」とまだ疑っているあなた、こんな実験結果があります。
アメリカのノースウェスタン大学のアダム・ガリンスキー教授(社会心理学者)がコンサルティング会社で行った実験です。
新規採用者とのボーナス交渉で調査を行いました。
実験は、採用する企業が先にボーナス金額を提示するグループと採用される側が先にボーナス金額を提示するグループに分けて行いました。
その結果が交渉後に決まったボーナス金額が以下になりました。
- 採用する企業が先にボーナス金額を提示:平均1万288ドル
- 採用される側が先にボーナス金額を提示:平均1万7843ドル
なんと、採用される側が先にボーナス金額を提示した方が、7555ドルも多くボーナスを獲得できたのです。
先手を取ると主導権を握ることができて、交渉を有利に運べた結果です。
今回は期日やお金の話をしましたが、これ以外のことでも先手をとれば有利になります。
これからは、自分の意見を先に言うことでどんどん先手を取っていきましょう。