忘れたいのに覚えてしまう
先日、私はミスをしました!
どんなミスかって?
自分の不注意が原因で相手に不快感を与えてしまうミスです・・・。
何をしたのかって?
かなり「あるある」なミスです。
それは、社内のメールで相手の名前を「呼び捨て」で送信しました。
しかも、他部署の役職がかなり上の人です_| ̄|○
そのことに気づいたのはメールを送信した2時間後です。
きっともうすでに読まれてしまっています。
あわてて謝罪のメールを送るも、返信なし(汗)。
「やってしまった・・・。」
私はしばらく落ち着かなくなってしまいました。
自分を取り戻そうと考えました。
「終わったことは変わらない、忘れよう!」と。
しかし、これが記憶に残る始まりだったのです。
忘れたいけど思い出す
それは、気分を変えて目の前に仕事に集中した後の話です。
仕事が一段落した時、急にさっきのメールのミスを思い出しました。
また、焦ってきます。
そして、また「忘れよう、忘れよう」と考え、次の仕事に集中しました。
その日、一日の仕事が終わり、家に帰りお風呂、ご飯、ブログの作成、ストレッチをすませてさあ寝ようと布団に入ってところで、またメールのミスを思い出しました。
では、なぜメールのミスを何回も思い出してしまったのでしょうか。
それは「記憶がイジワル」をしているからです。
忘れようと考えるほど記憶に残ってしまう「イジワル」なんです。
私も心理学を学ぶ前は「そんなことあるの?」と思っていたでしょう。
今は違います。
心理学の実験で証明されているのです。
アメリカの心理学者ダニエル・ワグナーが行った実験です。
彼は実験の参加者を3グループに分けて、シロクマが映った50分の映像を見せました。
その後、それぞれのグループに以下の指示を出します。
実験
- 「シロクマのことを覚えておいてください」
- 「シロクマのことは考えても考えなくてもいいです」
- 「シロクマのことは考えてはダメです」
結果
そして指示を出した一年後、シロクマのことを実験の参加者に聞いたところ3の「シロクマのことは考えてはダメです」と指示されたグループが一番覚えていました。
その結果、忘れようと考えると記憶に残ってしまうことが分かってしまいました。
この現象を心理学では「アイロニック・プロセス・セオリー」と言います。
日本語では「皮肉な考え方の理論」と訳すことができます。
忘れようとすると「何を忘れるんだっけ?」と逆に忘れたいことを思い出してしまう皮肉な現象です。
私もこの現象に、みごとにハマりました。
でも、次の日にはみごとに解消していました。
忘れたいを解消
「忘れたい!」と考えると覚えてしまう。
このイジワルな記憶のメカニズムに立ち向かう方法はないのか?
あります。
そんなときは行動を変えるんです。
良く言われる対策方法は↓の内容です。
- 忘れようと思わない
- とにかく誰かに話してみる
- 別のことに集中する
- ストレスを減らす
- 今日の出来事を客観的にメモする
- ミスを振り返り、対策を考える
- 今できることを考える
- マインドフルネスをする
いろいろありますね。
なにをしたら良いか、悩みますね。
そこで、寝る前に私が実践したことをお話します。
ここでは、上のリストの6、7をしたことになります。
そして、最後の「もういいや」がとても重要です。
事実を受け流すんです。
忘れようとするのではなく、その出来事を受け流すと気持ちがスッキリします。
これだけでも、記憶に残らなくなります。
この受け流すことについては、以前にブログで紹介しています。
忘れるのと受け流すのは全然違います!
そして最後は寝るだけです。
私にとっては最強の睡眠ルーティンである読書をすると、グッスリ寝ることができました。
読書は上の対策方法の3「別のことに集中する」と、4「ストレスを減らす」を行っていることにもなります。
「えっ、心理学の力を使って自分で解決できないのかって!?」
できません。
私も人の子です。
カンペキに感情をコントロールすることなんて「難しくて、難しくて」できません。
寝ると自分に悪影響をあたえる記憶を整理してくれます。
寝るときに「嫌なことは寝れば勝手に解消してくれる!」と思うと寝付きが良くなります。
朝起きるとスッキリします。
睡眠の力はスゴイんです!
あなたも忘れたいことがある場合はこの方法を実践してみてください。
最後にもう一度言います。
「忘れるのではなく受け流すのです!」
その後は「睡眠」です!
これであなたの悩みは解消できます!