目標や計画を立てるとき
普段何気なく、掲げた目標や計画を皆さん達成できていますか。
これから話すことを真似すれば、目標や計画を達成できるようになります。
目標や計画を立てるとき、みなさんどんな気持ちですか。
きっとその時は、やり遂げたいと前向きで、やる気に満ち溢れているでしょう。
前向きな気持ちもやる気も達成するためにはとても大事なことです。
しかし、実際に目標や計画に従って行動してみると、全く達成できていないことが多々あります。
実は、これはやる気に満ち溢れ、自分は達成できると自信がある状態で目標や計画を立てているために起こる現象です。
例えば、タバコの禁煙を目標にするとき、今まさにタバコを吸い終えた後に、こう思うのです。「タバコは健康に良くないし、お金もかかる、良いことなんてないのに続けている。よし止めよう。」
この状況であれば、タバコを吸った後なので、自分の欲求は満たされて、満足しています。そして、その時は自分で止めようと決心したばかりなので、当然自分でもできると思い込みます。
その結果、理想的な無理な目標が立てられてしまうのです。
でも、この目標を本当に達成できると思いますか。
おそらく達成は難しいでしょう。
なぜなら、自分の能力を正しく判断できていないからです。
目標を立てるとき
では、どのようにして、目標を立てれば良いのでしょうか。それは、精神的に疲れているとき、肉体的に疲れているとき、お腹が空いているとき、欲求が満たされていない時に目標を立てましょう。
心身共に充実した時や、満足しているときと違い、実際に自分ができることが冷静に判断でき、最小限に達成できる現実的な目標が立てられるのです。
これは、衝動をコントロールする難しさを、今その時に体感しているので、現実的に予想ができるようになっているのです。
これは、ノースウェスタン大学の実験で、以下の目標を立てた後、実際に達成できたかを確認したものです。
「1週間好きなお菓子を食べずにいられたら、4ドルの上げます。我慢することができますか。」という質問を以下の2グループにしました。
- カフェテリアに入る直前の人
- カフェテリアから出てきた直後の人
そして、1週間後に質問した結果を確認したところ、回答通りにしたのは以下の比率でした。
- カフェテリアに入る直前の人 61%
- カフェテリアから出てきた直後の人 39%
このように、カフェテリアに入る直前の人は、お腹が空いているはずなので、正しく予想できていることになります。
このように、実際に心身が疲れている時、お腹が空いているときなど、衝動がコントロールしにくいときであれば、自分の能力が正確に判断できるので、達成可能な目標が立てやすくなります。
計画を立てるとき
今後は計画を立てるときです。計画を立てるときは、自分ができる場合を考えるのではなく、他人ならどのくらいで、できるのかで決めた方が良いのです。
自分ができる場合で考えると、理想の計画を立ててしまいがちです。
しかし、他人がするとなると、他人の能力がわからないし、別にどのような予定がわからないので、客観的に判断でき、無理のない計画を立てやすくなるのです。
もちろん、計画が達成できなければ全て自分の責任となると考えることが前提です。
計画ではないのですが、未来を予想する実験がコーネル大学で行われました。
内容は、「5週間後のチャリティがあります。その時にあなたは花のスイセンを買いますか。」という質問と「5週間後のチャリティがあります。その時に同じクラスの別学生は花のスイセンを買うと思いますか。」という質問に分けて、アンケートを取りました。
その結果を集計したところ、下記の結果となりました。
- 「5週間後のチャリティがあります。その時にあなたは花のスイセンを買いますか。」
はい買いますと答えた比率 83% - 「5週間後のチャリティがあります。その時に同じクラスの別学生は花のスイセンを買うと思いますか。」
はい買うと思いますと答えた比率 56%
そして、実際に5週間後のチャリティーで花のスイセンが買われたのは、全体の人の人数に対して、43%でした。
この結果より、わかることは他の人がどうするかを予想した方が、より正確な未来が予想できることになります。
ましてや、アンケートの時に自分は買いますと言っておきながら、半分の人は花のスイセンを買っていなかったのです。
自分ごとして、予想したことがいかに当てにならないかが立証された実験です。
これからは
心身が疲れている時や欲求が満たされていない、衝動がコントロールしにくい状態で、他の人ならどうするかで考えることで、達成しやすい目標や計画が立てれるようになります。
ぜひ、実践してみましょう。