広告 人間関係

部下のやる気を高める心理学

2024年9月2日

管理職になると、組織全体を管理し、成果を上げることが求められます。

その中でも特に重要なのが「部下のやる気」です。

今回は、心理学を用いた部下のやる気を高める方法についてお話しします。

部下のやる気を高めるために、さまざまな方法を試していることでしょう。

例えば、以下のような方法があります。

  • 部下をほめる
  • 明確な目標を伝える
  • 収入アップを行う
  • 昇進の推薦を行う
  • 働きやすい環境を整える

これらの方法でも、一定の効果はあります。

しかし、この効果は一時的なもので、慣れてしまうと当たり前になり、やる気が低下してしまいます。

どおすれば、部下のやる気を維持できるのでしょうか。

あなたは悩んでいるはずです。

そこで、今回ご紹介する方法が「注目する」です。

この方法を実践すると、部下のやる気が高まり、さらにその効果が持続します。

結果として、組織全体の生産性も向上し、成果も上がることでしょう。

なぜ、「注目する」ことが良いのか、その理由を心理学の観点から説明していきます。

部下のやる気を高める方法とは

部下のやる気を高めるためには、心理学的なアプローチが効果的です。

まずは、基本的なやる気のメカニズムについて理解することが重要です。

やる気は、人間が何かを成し遂げたいという内的な欲求から生じます。

この欲求を引き出すためには、以下の要素が必要です。

  • 自己効力感の向上
  • 内発的動機づけ
  • 適切な目標設定

この3つの要素について、詳細を説明していきます。

1. 自己効力感の向上

自己効力感とは、「自分はこの仕事をやり遂げることができる」という自信のことです。

部下が自己効力感を持つことで、困難な課題に対しても積極的に取り組むようになります。

管理職としては、部下に適切なフィードバックを与え、成功体験を積ませることが重要です。

2. 内発的動機づけ

内発的動機づけとは、外的な報酬や罰ではなく、仕事そのものが楽しい、興味深いと感じることで生じるやる気です。

部下の興味や関心を把握し、その上で仕事を割り振ることがポイントです。

3. 適切な目標設定

明確で達成可能な目標を設定することで、部下は自分の進捗を実感しやすくなり、やる気が持続します。

目標は短期的なものと長期的なもののバランスを考慮し、定期的に見直すことが大切です。

部下のやる気を高めるには注目が大事

これまで、紹介したやる気を高める3つの要素を効率的に満足させるのが、「注目する」ことなんです。

部下のやる気を高めるために「注目する」ことが効果的な理由は、心理学の研究からも明らかです。

注目されることで、部下は自分が重要な存在であると感じ、自信を持つことができます。

これは、有名なホーソン実験の副産物として明らかになったのです。

この実験は、ウェスタン・エレクトリック社のホーソン工場で行われました。

当初実験は、生産性を高めるために作業環境の改善や収入アップ、休憩時間の改善を行いました。

すると、予想通りに生産性が上がったのです。

しかし、その後、作業環境を元に戻しても、生産性が高まったままであることに気づきました。

この結果より、「生産性が上がった原因は、作業環境、収入、休憩時間などの物理的な改善ではない」と、実験者達は思い始めました。

そこで、この実験に途中参加した、ハーバード大学の心理学者エルトン・メイヨーがあることに気づいたのです。

ポイント

被験者である従業員たちが、自分に注目されていることを楽しみ、この実験のプロジェクトへの参加意識が芽生えている。

そこで、メイヨーは従業員たちへインタビューを行い、以下の結論を導き出したのです。

結論

  • 仕事の満足度や生産性を左右するのは、物理的な作業条件よりも、作業者間の協力や価値の実感でした。
  • 実験が行われることで、従業員たちが「自分たちは上司や研究者から注目されている」と意識し、それによってモチベーションが上がり、仕事の生産性が向上した。

つまり、「自分の仕事がしっかりと評価され、注目されている」と、働く人が思えることが大事なのです。

この「注目する」をどのように実践していけば良いのか、その具体的な方法について見ていきましょう。

注目されるとうれしい

周りから注目されることで、自分が組織にとって重要な存在であると感じます。

そこで、上司は部下が周りから注目されるように、率先的に行動することが良いでしょう。

例えば、部下の成果をチームメンバーに報告すれば、注目が集まります。

たとえ目立つことが好きではない人でも、自分の努力や成果が認められると嬉しいものです。

これにより、部下の自己肯定感が高まり、やる気も自然と高まります。

「自分が注目されている」実感を与える

部下が「自分が注目されている」と実感できるような行動を取りましょう。

例えば、部下が行った良い仕事に対して具体的にフィードバックをする、定期的に1対1のミーティングを行い、意見を聞くなどが効果的です。

これにより、部下は自分の存在が認められていると感じ、モチベーションが高まります。

継続的に注目する

注目は一時的なものであってはなりません。

継続的に部下に対して関心を持ち続けることが重要です。

定期的な評価やフィードバック、チーム内での発表の機会を設けるなど、持続的に注目する仕組みを作ることが求められます。

注目しすぎると負担になる

しかし、注目しすぎることが逆効果になる場合もあります。

過度な注目は、部下にとって負担となり、ストレスの原因となることがあります。

適度なバランスを保つことが重要です。

注目のプレッシャー

部下が過度に注目されると、「失敗できない」というプレッシャーを感じてしまいます。

このプレッシャーは逆にやる気を削ぐ原因となるため、適度な注目が必要です。

個々の違いを尊重する

全ての部下が同じように注目を喜ぶわけではありません。

人それぞれ性格や価値観が異なるため、個々の違いを理解し、適切なアプローチを取ることが大切です。

フィードバックの質

注目する際には、フィードバックの質も重要です。

単なる褒め言葉ではなく、具体的で建設的なフィードバックを行うことで、部下の成長を促すことができます。

まとめ

部下のやる気を高めるためには、心理学の視点からアプローチすることが効果的です。

特に「注目する」ことが重要であり、これにより部下の自己肯定感を高め、やる気を向上させることができます。

しかし、過度な注目は逆効果になる場合もあるため、適度なバランスを保つことが求められます。

管理職としては、部下一人ひとりの違いを理解し、適切なフィードバックを行いながら継続的に注目することで、組織全体の生産性を向上させることができます。

これにより、成果が上がり、チーム全体が成長していくでしょう。

部下のやる気を高めるための心理学的なアプローチをぜひ実践してみてください。

それによって、あなたのチームが一層活気に満ちたものになります。

人気記事一覧

1

「初めて出会う相手の心理が分かれば、良い関係が築きやすくなるのに!」 と思っているあなたに、今日は出会って握手するだけで相手の心理が分かる方法を紹介します。 この方法を知ることで、握手さえすればどのよ ...

2

並ぶ場所で性格が分かります みんなで旅行に行ったとき、写真撮りますよね。 いい景色の前や絵になる場所では特に撮るはずです。 そんな時、みんなで集合写真を撮りますが、あなたはどこにいますか? なんとなく ...

3

そんなことはよくある話 今回は「助ける勇気が出ない」あなたへ贈るメッセージです。 「勇気を少し出して前に一歩踏み出そう!」 何て言うつもりは一切ありません。 そもそも、そんな勇気を持った人に私の助言な ...

4

尊敬度で身長がかわる? あなたは、部下や同僚などと仕事の話をしている時に、ふと「この人、私のこと、どんなふうに思っているんだろう」と思ったりしませんか。 ましてや、相手に仕事のテクニックやコツを教えた ...

5

いきなり成功しても、その後が難しい ビジネスの世界では、「パイオニアを真似ても勝つのは難しい」と言われています。 このパイオニアは決して、カーナビなどで有名な電気メーカーのパイオニアではありません。 ...

-人間関係
-,