得したときの人の気持ち
人は思わぬ時に得をした場合、とても良い気持ちになります。
そして、その気持ちがさめない間に、誰かから頼み事をされると素直に受け入れてしまいます。
例えは、急にボーナスが入って時などに、「何かおごって」と言われたら、ついついその時の気分に流されて、おごってしまったりしていませんか。
まさにそこが、心理です。
人は得をしたときは誰かの役に立ちたいと思う感情が高くなり、自発的に誰かを助けようとするのです。
これは、お金を手に入れたから、誰かにお金で助けてあげる行動だけではなく、他の行動として誰を助けてあげようとすることも含まれます。
得したときの人の行動
心理学者のカニンガムが、実験を行いました。
電話BOXに10セントをわざと置きっぱなしにして、それを別の人が拾ったときにわざとその人の目の前で書類を落とすという実験です。
その時、拾った人が落として書類を代わりに拾ってくれるのかモニタリングしました。
その結果、73%もの人が、落ちら書類を拾ってあげたのです。
10セントがおかれていない状況でも、試してみましたがその時は40%の人しか書類を拾わなかったのです。
このように、10セントを拾った人は、得した気分になったので、まさにその時に目の前で助けを求めるような出来事が発生すれば、当然のごとく助けてしまうのです。
なので、助けてほしい人が自販機でジュースを買う前に、わざと気づかれないように500円をお釣りの部分に残しておいて、拾わせた後「どうしたんですか?え!500円拾ったんですか、ラッキーですね。きっと今日は良いことがありますよ」と言った後に、「実はちょっと助けてほしいことが・・・・。」と簡単なお願いをすれば、快く引き受けてくれるかもしれません。
こんなことは、なかなかうまくできることではないので、明らかに機嫌が良いときにお願いする方が簡単ですね。
逆の時もまた
良い気分の時は、助けてくれやすいのはなんとなく分かりますが、実は気分が良くなくてもついつい助けてしまいたくなる時があります。
それは、自分に罪悪感があるときです。
旦那がなぜか急に優しくなったり、手伝いをしてくれたりすると怪しく思い、浮気したのではないかと直感で感じることがありますが。
その直感は間違っていません。
まさに、浮気をしたことに罪悪感を感じているため、何か助けようとするからです。
カニンガムがまたしても実験を行いました。
今度は通行している人に、写真を撮ってもらう実験です。
カメラを渡し、写真を撮ってもらうのですが、シャッターが突然壊れます。
実際は、もともとシャッターが壊れたカメラを渡しています。
そこで、シャッターが壊れたと、わざと困った態度を示した後に、写真を撮ろうとしてくた通行人から、カメラを受けとり、去っていきます。
そうなるとその通行人は、自分がシャッターを壊したのではないかと勘違いし、罪悪感を感じてしまいます。
その直後に、別の人が現れて、その通行人の前でわざと書類を落とします。
すると、どうでしょう80%の人が書類を拾ってくれたのです。
人は罪悪感を感じると、何か良いことをして罪悪感を薄めようと努力します。
この実験は少し、気が引ける実験ではありますが、良い結果を得ることができました。
いつもと違うと思ったら
パートナーが急に手伝いをしてきたりしたら、「何か良いことでもあったの」と聞いてあげてください。
得した時や気持ちの変化が理由であれば、きっと隠さずに教えてくれるでしょう。
そんな時は、「手伝ってくれてありがとう」と素直にその好意を受け取ってあげてください。
もし、「別に特に何もないと」と言われた時は、何か罪悪感を感じている可能性が高いです。
そんな時は、「ふーん、じゃついでにこれも」なんて、追加のお願いをしてもおそらく、相手は断らずに、引き受けてくれるでしょう。
その後で、問い詰めるかどうかはあなた次第です。
会社でも、助けてほしいときは機嫌のよい人に頼みましょう。
ただ、いつも同じ人に頼みすぎるとそれはそれで、嫌がられるのでうまく周りを見て判断しましょう。
また、上司の勘違いで怒られた時なんかはチャンスです。
勘違いと分かった瞬間、上司は罪悪感を抱きます。
そこで、すかさず何な助けを求めれば上司は断りずらくなります。
そんな感じで、うまく立ち回っていきましょう。